花火を見て「たまや」「かぎや」って叫ぶのは何故?由来はあるの?

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夏の風物詩の一つに花火がありますよね。

夏の夜空に大きな花火がぱあっと開くと、思わず歓声が上がります。

私も子供達も打ち上げ花火を観るのが大好きで、
毎年実家の庭で有名な花火大会を鑑賞するのが夏の恒例行事になっています。

花火を観ると、夏だな~って実感します。

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そんな花火の打ち上げの時の掛け声といえば、
「たまや」「かぎや」ですよね。

子供の頃から、周りの人が花火を観ながら
「たーまーやー」「かーぎーやー」と言うので、
私も一緒になって叫んでいましたが、
実際の意味や由来って何かと聞かれたらわからなくないですか?

最近何でも知りたがる小学生の娘に、
今年ぐらい意味を聞かれそうなので
返答に困らないよう、
花火の「たまや」「かぎや」の掛け声の由来
について調べてみました。

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「たまや」「かぎや」の由来

花火大会の時のに花火が打ち上がった時に叫ぶ
「たまや」「かぎや」とは、
江戸時代に有名だった花火師の屋号なのです。

屋号とはいわゆるお店の名前のようなものです。

大江戸の昔、両国の大川(現在の隅田川)の打ち上げ花火では、
両国橋をさかいに、上流と下流を年ごとに交代しながら
花火の技を競った有名な花火屋が二つありました。
それが「玉屋(たまや)」と「鍵屋(かぎや)」です。
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その花火大会の時に、それぞれにファンがついていて、
花火をうちあげると掛け声をかけて応援したのが由来なのです。

歌舞伎でひいきの役者に向かって「○○屋!」などと叫ぶのと
一緒のようなものですね。

その時に叫んだ「たまや」「かぎや」が現在まで
花火の一般的な掛け声として残っているというわけなのです。

では、その玉屋(たまや)と鍵屋(かぎや)は現在もあるのでしょうか?





鍵屋(かぎや)

鍵屋初代弥兵衛は、幼少の頃から花火作りに長けていたといわれています。

1659年(万治2年)、江戸へ出てきた弥兵衛は、
葦(アシ)の管に火薬を詰めて星が飛び出す花火を開発し
大評判となりました。
一躍花火の第一人者になった弥兵衛は、
日本橋横山町に「鍵屋(かぎや)」を屋号とした店を構えました。

「鍵屋」は商才もあって花火市場をほぼ独占していました。
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しかし、花火が火事の原因になるため町中では花火禁止令が出され、
隅田川の花火だけが許されます。
当時は納涼船を出して「鍵屋」に花火を上げさせるのが、
豪商たちの贅沢の象徴だったのです。

その隅田川の花火で玉屋(たまや)と技を競いあっていたんですね。

そんな鍵屋ですが、いま現在も「宗家花火鍵屋」として存在しています。

ちなみに今は15代目なのですが、
宗家花火鍵屋15代目は女性なんですよ。

女性の花火師さんなんてカッコイイですよね。



玉屋(たまや)

鍵屋と並んで江戸の花火を代表したのが玉屋(たまや)です。

「鍵屋」6代目の時の番頭の静七が暖簾分けをし、
玉屋市兵衛を名乗って両国吉川町で始めた店の屋号が
「玉屋(たまや)」です。

そして、鍵屋・玉屋の二大花火師の時代を迎えます。
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玉屋の人気は鍵屋をしのぐほど高かったと言われています。

この頃から浮世絵の画題としても花火が多く登場するようになりますが、
もっぱら描かれているのは玉屋であり、
このことからも玉屋のほうに人気があったことがわかります。

そんな鍵屋をしのいで人気だった玉屋ですが、
1843年(天保14年)4月17日火事を起こして全焼
、町並を半丁ほども類焼させてしまいました。
当時、出火は重罪であり、
しかも将軍家慶が日光へ参拝に出かける前日であったため、
玉屋は江戸払いの罪を科せられ、追放処分となってしまいました。

江戸庶民の絶大な人気を集めた玉屋も
わずか一代限りで潰れてしまったのです。



まとめ

いかがでしたか?

花火の打ち上げの時に叫ぶ「たまや」「かぎや」は
今から数百年前の花火屋さんの屋号が由来だったんですね。

たまやはわずか1代で潰れて、
鍵屋・玉屋の時代は、32年間で幕を閉じたのに、
玉屋の名は江戸庶民の間に語り継がれ、
数百年経った現在でもまだ残ってるってすごくないですか?

ちょっとしたうんちくネタとして、
お友達や彼氏彼女・家族にこの由来を
披露してみてはいかがですか?

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